2026年3月に高校を卒業予定の皆さんへ。
ジョブドラフト運営事務局です。
高校卒業後の進路は、人生を左右する重要な選択です。
高卒で企業に入って働く以外に、「大学へ進学する」「専門学校へ進む」「フリーランスとして働く」といった選択肢がありますが、それぞれにメリット・デメリット、注意すべきポイントがあります。
ここでは、それぞれの進路を比較しながら、高校生のうちに知っておくと役立つことを解説します。
目次
メリット
大学には学部というものがあり、専門的な分野を学ぶことができます。
例えば…
・文学部 → 言語・小説・哲学・歴史など
・経済学部 → お金の流れ、経済のしくみ
・理学部・工学部 → 科学、数学、プログラミング、ものづくり
・教育学部 → 教育方法、子どもの心理
・法学部 → 憲法・民法・裁判のしくみなど
・医学部・看護学部 → 医療や人体について
ほかにも芸術、心理学、農学、デザインなど、様々な分野があります。
また、専門分野以外にも教養科目を学ぶことができ、将来の職業が決まっていなくても自分の興味を見つけたり、視野を広げたりすることができます。
例えば…
・社会学
・心理学
・数学
・情報リテラシー
・英語
・環境問題
「自分の専門以外のことも知ろう!」となり、幅広く学べます。「自分はこの分野が好きかもしれない」と気づく人も多いです。
他にも、「ゼミ」という少人数クラスがあり、ひとつのテーマをじっくり調べたり、ディスカッションをしたりします。
基本的に4年生になると、調べたテーマをもとに、卒論(卒業論文)を書いて、自分の考えを発表することも多いです。
卒論は大学生が最後の学年に書く大きな研究レポートです。高校のレポートや調べ学習と似ていますが、より深く考えたり、自分の意見をまとめたりする点が違います。
研究を行った経験や、プレゼンやレポートの書き方などのスキルを学び、就職活動に役立てることができます。
大学生活は、勉強だけではなく、ゼミやサークルで交友関係を広げることができ、充実した4年間にすることができます。
注意点
学費や生活費などで、4年間で数百万円かかることも珍しくありません。
また、「何となく大学へ行く」という理由ではモチベーションが続かず、途中で中退する人もいます。
将来に向けて「何を学びたいか」「どのように活かしたいか」を考えて、進学することが重要です。
※令和7年度から「高等教育の修学支援新制度」が拡充され、両親の所得関係なしに、扶養する子供が3人以上の世帯を対象に最大で入学金26万円、各年70万円の授業料を支援しております。
詳しくは文部科学省のHPをご確認ください
文部科学省:高等教育の修学支援新制度
メリット
専門学校は、自分のやりたいことに直結しています。イメージとしては、「職業訓練」に近いです。
例えば…
・ゲーム・アニメ・映像 → ゲームクリエイター、CGデザイナー
・美容・メイク・ネイル → 美容師、アイリスト
・医療・福祉 → 看護師、歯科助手、保育士
・調理・製菓 → パティシエ、調理師
・ファッション・デザイン → アパレルデザイナー、スタイリスト
大学進学は「勉強してから将来を考える」ことが多いですが、専門学校は「目指す職業が先にあり、それに必要なスキルを学ぶ」という違いがあります。
学校内にプロの設備が整っており、実技を学ぶことにより、短期間でスキルを上達させることができます。また、学校の就職支援が整っており、就職率が高いです。
注意点
学べる分野が限定されているため、途中で「やっぱり違った」と感じた場合の方向転換が難しいです。
また、学歴的には「短大卒」や「高卒と同等」と見なされる場合もあるため、将来転職やキャリアアップを考える際は注意が必要です。
進学前に、その職業の将来性や仕事内容をしっかり調べておきましょう。
メリット
自由な働き方ができるのが最大の魅力です。
デザイン、プログラミング、動画編集、ライティングなど、スキルがあれば、年齢に関係なく仕事を受けることができます。
自分の力で稼ぐ感覚を早くから身につけられるのも大きなポイントです。
注意点
収入が不安定で、最初のうちは仕事が取れない可能性もあります。また仕事に波があり、依頼が多い時期もあれば少ない時期もあって毎月一定の収入が保証されるわけではありません。
確定申告や経理の知識や、保険・年金などの知識も必要です。
健康保険に関しては「国民健康保険」に加入する必要があったり、年金に関しては「国民年金(基礎年金)」に加入する必要があります。所得が少ない人向けの免除・減免があるので調べておきましょう。自由に働ける分、お金や保険の知識も仕事の一部となります。
また、社会的信用(ローンや賃貸契約など)が得にくいという側面もあります。
フリーランスとしてやっていくには、専門スキルだけでなく、ビジネスマナーや自己管理能力も必須です。
上記を表にまとめるとこのようになります。
項目 |
大学進学 |
専門学校進学 |
フリーランス |
期間 |
4年間 |
1~3年程度 |
人による |
費用 |
高い (数百万かかることも) |
やや高め (学科により変動) |
自己投資次第 (道具・講座・PCなど) |
習得内容 |
幅広い知識と教養、 研究スキル |
実践的スキル、 資格、即戦力 |
実務経験、スキル、 自己プロデュース力 |
就職のしやすさ |
中~高 (学部や大学による) |
高 (業界と直結している) |
低 (実力次第で変動) |
向いている人 |
学びたいことを 探したい人 |
明確な職業目標がある人 |
自己管理が得意で 行動力がある人 |
授業スタイル |
講義・ゼミ中心 (座学が多め) |
実習・技術訓練が中心 |
自己学習・実践・ 案件ベース |
就職サポート |
キャリアセンターがある |
業界とのつながりが強くサポート厚い |
基本的に自分で営業・ SNS活用など |
資格の取得 |
一部可能 (教員免許など) |
多くの資格に 直結している |
必要に応じて自分で取得 |
メリット |
視野が広がる・ 人脈ができる |
早くスキルが身につき 就職に強い |
自由な働き方・ 早く収入を得ることも可 |
デメリット・ 注意点 |
学費が高く、 目的がないと中退も |
分野選びを間違えると 方向転換が難 |
収入不安定・ 社会的信用が得にくい |
いかがでしたでしょうか? 企業で働くこと以外の選択肢についても理解が深まったと思います。
自分は高校を卒業してから何をやりたいのかもう一度考え、卒業後、悔いのない生活や挑戦ができることを願っています。
就職と進学の比較に関してはこちらの記事も参考にしてみてください。
ジョブドラフトでは、これからも高校生の就活に役立つ記事を順次公開予定です。ぜひご確認ください!