高校卒業後に正社員として就職するか、フリーターとして働くかは、就職を希望する高校生にとって大きな選択肢のひとつです。
そこで今回は、高卒で正社員またはフリーターになった場合の働き方の特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。
それぞれの働き方を理解して、自分らしい将来のキャリアをイメージする参考にしてください。
フリーターとは…
15~34歳までの若年層(学生及び主婦を除く)のうち、アルバイトまたはパートなどの非正規雇用や日雇いで生計を立てている人のことを指します。
フリーターは勤務時間などの働き方が比較的自由に調整でき、多様な職種や仕事の経験を積みやすいという特徴があります。
一方で、正社員と比べると就業期間が短期である場合が多く、担当する業務の幅や責任が限定されることもあります。
正社員とは…
企業と長期的な雇用契約を結び、安定した勤務形態で働く従業員のことを指します。
正社員は一般的に基本となる勤務時間が8時間となっており、休日もある程度固定されていることが多いです。
給与が月給または年俸制で、社会保険や福利厚生、昇給や昇進の制度が整っていることが特徴です。
どちらの働き方にもそれぞれの良さがあり、自分の希望やライフスタイルに合った選択が大切です。
正社員は企業から与えられるさまざまな業務を通して、経験を積みながらスキルを伸ばしていくことができます。例えば、建設・土木業であれば現場で必要な知識や技術を習得し、キャリアアップを目指すことが可能です。 企業によっては研修制度が福利厚生の一つとして用意されている場合もあり、自身のやる気次第でさらにスキルを伸ばすこともできます。
一方、フリーターは多様な業種や職種で自由に働ける柔軟性が特徴です。 さまざまな現場で経験を積んだり、時間の使い方を調整したりしながら、自分らしい働き方を探ることができます。
在学中に就職活動を行い、高卒で正社員として働くことには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
安定した収入と雇用の継続
月給・年俸制で安定した収入が得られ、長期的な雇用が期待できます。
また、契約終了などによる失業のリスクも少ないです。
社会保険や福利厚生が充実
健康保険や厚生年金、各種手当など、生活を支える制度が整っており、将来に対する安心感があります。
福利厚生の内容は企業によって異なりますが、正社員であることによってその恩恵を受けやすい環境が整っています。
キャリア形成やスキルアップの機会が豊富
研修制度や評価制度が整っており、専門的なスキルや知識を身につけやすいです。
昇進や昇給を通じてキャリアを積み上げることもできます。
社会的信用を得やすい
正社員は企業と安定した雇用契約を結び、継続的な収入が見込まれる働き方であるため、社会的な信用を得やすいとされています。そのため住宅ローンやクレジットカードの審査などでも有利になる場合があります。
新卒採用は一生に一度の貴重なチャンス
正社員として新卒で採用されると、多くの企業で研修やフォローアップが用意され、社会人としての基礎を学びやすい環境があり、学校を通したサポートや職場見学も気軽に行えるため、自分の希望や適性に合った職場を見つけやすくなることも特徴です。
勤務時間や働き方の柔軟性が低い
一般的に正社員は決まった勤務時間や固定の業務が多く、シフトや休みの調整が難しい場合があるため、ワークライフバランスを保つのが課題になることもあります。
転勤や異動の可能性がある
就職する企業によっては、会社の都合により勤務地が変わったり、異なる部署への配属がある場合があり、生活環境や仕事内容が大きく変わることがあります。
責任やプレッシャーが大きい
キャリアアップや給与の向上が期待できる分、重要な仕事を任されたり、責任も重くなっていくため、人によってはストレスやプレッシャーを感じることがあります。
長時間労働や残業の発生
業種や職種によっては、基本の勤務時間を超えて長時間働くことや残業が常態化している場合があります。これにより、プライベートの時間が削られることもあります。
在学中に就職活動をせず、高卒でフリーターとして働くことには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
働く時間や曜日の自由度が高い
アルバイトや派遣はシフト制や短時間勤務が多く、自分のライフスタイルや学業、趣味に合わせて働く時間を調整しやすいです。
さまざまな職種や業界を経験できる
職場を変えたり、多様な仕事に挑戦することができるため、自分の興味や適性を探る機会が増えます。
責任やプレッシャーが比較的少ない
正社員に比べて業務の範囲や責任が限定されていることが多く、ストレスを抑えて働ける場合があります。
早期に働き始めやすい
特別な資格や経験がなくても比較的簡単に仕事を始められることから、短期間で収入を得たい人に向いています。
収入の安定性が低い
アルバイトや派遣は時給制であることが多く、勤務時間や仕事量、体調不良や勤務シフトの削減などによって収入が変動しやすいです。正社員に比べて月々の収入が不安定になることがあります。
社会保険や福利厚生が限られる場合が多い
正社員と比べて、健康保険や厚生年金、退職金などの福利厚生が充実していないことが多く、健康保険や厚生年金、雇用保険などの制度に加入できるかどうかは、雇用契約の条件によって異なります。
短時間労働では加入条件を満たさないケースも多く、結果として将来の保障が不十分になることがあります。
キャリア形成の機会が少ないことが多い
職務内容が限定される場合が多く、責任ある仕事や専門的なスキルを身につける機会が少なくなりやすいです。そのため、転職の際に職務経歴として評価されにくいこともあり、不利になることがあります。
将来的なキャリアアップを目指したい場合、独学で勉強を行うなどしてスキルを磨くことが必要です。
仕事の継続が難しい場合も
自由な働き方ができる一方で、契約期間が短い・更新されないこともあり、長期間同じ職場で働き続けることが難しい場合があります。長期的な職場への定着や安定を望む場合には不向きな側面もあります。
高校卒業後の働き方には、正社員就職とフリーターのそれぞれに魅力があります。
高卒でフリーターとして働く期間に将来の目標ややりたいことを見つける人もいれば、高校在学中に就活を行い、正社員として就職した後に異なる分野へ挑戦する人も多くいます。
どちらの道でも、自分の意思や目標に合わせて仕事を選び、成長することが可能です。
大切なのは、自分のライフスタイルや価値観に合った選択をし、定期的に将来のビジョンを見直していくことです。
自分に合った働き方を理解し、自分らしいキャリアを築いていけるよう情報収集や、高校生のための就活サイト「ジョブドラフト」を活用しながら、これからの進路を考えていきましょう。
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