高卒就職を検討するとき、高卒と大卒の年収の差が気になりますよね。今回の記事では、高卒就職の平均年収や高年収を得る方法、高年収が見込めるおすすめの業界について解説します
高卒就職では、どれほどの年収が見込めるのでしょうか?厚生労働省の調査をもとに、大卒就職と比較した場合の年収相場を見ていきましょう。
一般的に、勤続年数や年齢が上がるにつれ、収入は増加します。収入は性別によっても差があるため、以下では30~34歳を例に、男女の平均月給を確認しておきましょう。
高卒 |
大卒 |
学歴による差 |
||
平均月給 |
男性 |
約28.0万円 |
約34.0万円 |
約6万円 |
女性 |
約22.9万円 |
約30.0万円 |
約7.1万円 |
生涯賃金は一生のうちに得られる賃金のことです。
例えば、同じ企業で働き続けた場合の生涯賃金を学歴別で比較すると、高卒の場合、男性が約2億4,850万円、女性が約1億8,640万円という統計が出ています。大卒では、男性が約2億8,010万円、女性が約2億2,950万円の生涯賃金を得られるといわれ、学歴による生涯賃金の差は男女ともに3,100〜4,300万円以上の差が出ることが分かります。
出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「生涯賃金など生涯に関する指標|ユースフル労働統計 2024」
高卒 |
大卒 |
学歴による差 |
||
生涯賃金 |
男性 |
約2億4,850万円 |
約2億8,010万円 |
3,160万円 |
女性 |
約1億8,640万円 |
約2億2,950万円 |
4,310万円 |
高卒就職は、統計上では、大卒よりも平均年収が低いことで知られます。しかし、高収入に繋がる以下のポイントを押さえた就職活動・キャリアアップができれば、高卒で高年収を目指すことが可能です。
◆年収の高い業界を狙って就職する
平均年収が高い業界やキャリアアップを目指しやすい業界を選ぶことで、高卒でも高収入を得られる可能性があります。
特に成果報酬型の営業職や、夜勤・長時間勤務がある職種は年収が高くなる傾向があります。高年収を目指しやすいおすすめの業界については、次の項目を参考にしてください。
◆希少性の高いスキルを身につける
ネット社会が普及・浸透している昨今、ITやwebマーケティング、通信関連の知識やプログラミングのスキルを身につけておくと、技術者としてキャリアアップしやすく、高年収を目指すことができます。興味があれば半導体や電子機器まわりのスキル、AI技術など、需要と希少性が高い技術の習得を目指してみましょう。
◆数年経験を積んだ後、同業界の会社に転職する
ひとつの会社で経験を積んだ後に同業界の会社へ転職すると、前社よりも好待遇で就職できるケースがあります。例えば、即戦力となる営業スキルや専門技術・資格を身につけていることなどが挙げられます。こうした業界経験者は役職や手当がつきやすく、年収アップを図りやすいです。
◆非正規雇用で大企業に入り、正社員登用を目指す
大企業の年収は中小企業の年収に比べて2割ほど多いといわれています。そのため、高卒で高収入を目指す際は雇用形態にこだわらず企業規模を優先し、数年後に正社員登用を目指すというのもひとつの方法です。
大企業は福利厚生や給与水準が高く、正社員登用制度を設けているところも多いです。
参照:労働経済動向調査
この2つは現代社会に不可欠なインフラを支える業界であり、需要が非常に安定しています。人々の生活を支える重要な役割を担うため、社会貢献を実感できます。
また、若いうちから専門的な技術や資格を身につけることができ、学歴よりも実力や経験、資格が重視される傾向が強く、努力次第で若いうちから高収入を目指せます。
これらの業界は人柄や意欲が重視されることが多く、実務経験がなくてもチャレンジしやすい業界です。
接客スキル、コミュニケーション能力、課題解決能力など、社会で役立つ実践的なスキルを効率的に習得でき実力次第で早期にリーダーシップを発揮する機会や、店舗運営など重要な役割を任されることも珍しくないため、昇給も狙いやすいです。
高卒で就職した場合の年収は、統計上は大卒より低いのが現状です。高卒で高年収を得るためには、まずは「比較的収入水準の高い分野を目指す」ことや、「就職後にスキルを磨いて年収アップを目指す」ことを重視しましょう。高卒者が多い業種は学歴に関係なく就職できるチャンスが豊富で、将来を見据えた業界選びや計画的なスキルアップをしていくことで高年収を実現できます。
今後のキャリアに関わる「今」を大切に、目標達成のためにも慎重な決断をしていきましょう。