社会保険は、高校生にとってはあまりなじみのないものですが、会社員になると必ず知っておかなければならない仕組みです。
会社員は必ず社会保険料を支払わなければならず、毎月の給料から保険料が引かれます。社会保険はただ給料からお金を引かれるだけでなく、もしもの際に備えることのできる重要な社会保障制度です。
今回はそんな、社会保険について解説します。 「社会保険って何かわからない」「なぜ給料から社会保険料として引かれるの?」と思っているあなたは必見です。
社会保険とは、日本国民である皆さんが安心して暮らすことができるように定められた社会保障制度の一つで、少し広い意味でいうと健康保険・厚生年金・介護保険・雇用保険、労災保険を指し、会社に入社した際に加入します。
毎月決められたお金を納めることによって、けがや病気をした時、また出産をした時などに費用負担が軽くなったり、老後に年金としてお金を受け取れるようになりします。
社会保険料は、約半額が会社負担、残りの約半分が個人負担となっており、個人負担分が給料から天引きされて各機関に支払われます。
健康保険はケガ・病気・死亡等に対して保障されます。
会社の健康保険に加入した場合、健康保険証が発行され、病院で診察や治療を受ける際にかかる費用を3割負担に抑えることができます。
さらに、「傷病手当金」という病気やケガで長期的に休まざるを得なくなった場合にも、給料の3分の2を最大1年6か月分まで受け取ることができる制度などもあります。
厚生年金は老後に支給される年金を積み立てるものです。会社と一緒に積み立てることによって、現在の制度では65歳以降年金をもらうことができ、老後の備えとすることができます。
雇用保険とは、失業保険と同じ意味で、万一会社が倒産してしまったり、離職をしたりして仕事を失った時のための保障になります。失業した後に、一定条件を満たしていればハローワークの認定を受けて失業保険のお金を受け取ることができます。
加えて、ハローワークで仕事を紹介してもらうためのサポートを受けることも可能です。
失業保険を受け取るためには、1年以上の就業実績が必要であったり、失業の理由によっては保険金を受け取るまでに数ヶ月かかるなどといった制約があるものの、失業保険金があることで安心して再就職をするための就職活動に専念することが出来ます。
社会人として働き始めると、今までは親が代わりに支払ってくれていたお金を自分自身で支払わなければなりません。
高校を卒業し、いち社会人となる以上、保険や税金についてはある程度知っておかないといざという時に困ることになります。そうならないためにも、こういった社会保険などの社会保障制度のことや、自分自身の給与について理解しておくことが必要です。